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著者インタビュー


『スマホは「声」で動かせ! 音声認識が拓く日本の未来』

株式会社アドバンスト・メディア 代表取締役会長兼社長 代表執行役員 鈴木清幸 氏

新刊紹介

「音声認識は使えない」
少し前まで一般的に広まっていた、そんな風説を打ち破った企業がある。
株式会社アドバンスト・メディアだ。
アドバンスト・メディアは日本で初めての音声認識専業企業として、黒字化に成功した。
独自の技術によって、今まで「聞く」ことしかできなかった「声」を、「見える」ようにしたのだ。
いまや音声認識は私たちの生活の大変身近にあり、「なくてはならないもの」になりつつある。
その成功はなぜ生まれたのか。著者であるアドバンスト・メディアの会長兼社長、鈴木清幸氏に話を伺った。


まずは、この『スマホは「声」で動かせ!』の出版のきっかけを教えてください。

鈴木氏(以下、鈴木) 世界はいま潮目に来ていると思います。昨年の東日本大震災も経験し、私自身も感じたことがたくさんありました。特に思ったのは、私たち自身が自分のもつ役割をしっかり意識して、自分で行動を起こすことが大事だということです。アドバンスト・メディアもそうやって道を切り拓いてきました。そんな私たちの生き方が、みなさんにとって何らかのヒントになれば、という思いで、この本の出版を決めました。

音声認識技術によって雇用創出支援も行なっているのですよね?

鈴木 はい。本書の第三章に詳しく書いているのですが、株式会社ニチイ学館と共同で、雇用創出を目的とした『サイバークラーク研究所』を設立しました。その根底にあるのは、アブラハム・マズローの「自己実現理論」、つまり幸福の追求です。

『サイバー・クラーク研究所』では具体的にどのようなことを行なっているのでしょうか?

鈴木 弊社の音声認識技術とニチイ学館の人間力とを掛け合わせた取り組みです。例えば診察内容などの電子化が求められている医療の分野で、医療補助作業のできる「サイバークラーク」を雇用・養成します。医師が弊社の音声認識技術「AmiVoice」を使って喋ったものを、そのサイバークラークが記録内容の確認・修正を行なうという業務を創出しています。被災地での「議事録作成」の分野でも同じ仕組みを利用することで、雇用を創出することができます。

音声認識による「議事録」の作成については第二章でも詳しく紹介されていましたね。 「音声認識」は私たちの日常生活や仕事の中で身近なものになりつつあるのですね。

鈴木 はい。医療分野をはじめ、モバイル、議事録、教育など、幅広い分野で音声認識が使われるようになりました。

ここまで根付いてきたのには、何か理由があるのでしょうか?

鈴木 少し前まで、一般的に音声認識は「使えない」と思われていました。実際、認識率が低かったため、ほとんど使いものにならなかったのです。それが「AmiVoice」が生まれて、認識率がぐっと高まったために、皆さんに受け入れていただけるようになったと思っています。
それには「人中心」という概念が大きく影響しています。人が機械に使われるのではなく、人間主導で機械を使う、それを私ちは「ソフトコミュニケーション」と呼んでいます。
そうならなければ音声認識は根付かない、という強い思いのもと、私たちは音声認識技術を開発してきました。

これからの音声認識はどうなっていくとお考えでしょうか?

鈴木 私たちは、音声認識の存在を認めてもらうために「JUI(ジュイ)」という理念を掲げてきました。それは「面白い(Joyful)」、「役に立つ(Useful)」、「なくてはならない(Indispensable)」の頭文字なのですが、音声認識はそういったものに、これからますますなっていくと思います。
そして、近い将来、私たちは無限の情報空間を持ち歩くようになるでしょう。例えばペンのようなものを持って、「これから天気はどうなるかな」と喋りかけると、ペンがサイバーワールドの入り口の役目を果たし、「あと2時間は雨は降らないですよ」と教えてくれたりする。そんな未来を「声」によって切り拓けるんです。何だかかわくわくしますよね。

鈴木清幸(すずき・きよゆき)

株式会社アドバンスト・メディア 代表取締役会長兼社長 代表執行役員
1952年1月13日愛知県生まれ。
京都大学大学院工学研究科化学工学を専攻し、博士課程を修了。
1997年株式会社アドバンスト・メディアを設立し、代表取締役社長に就任。
2005年マザーズに上場。
2006年世界的な企業家の表彰制度「EOY(Entrepreneur Of the Year)2006」の日本代表となる。
2010年同社代表取締役会長兼社長代表執行役員に就任し、現在に至る。


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