インタビュー一覧

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著者インタビュー


『ファーストペンギンの会社 デジタルガレージの20年とこれから』

株式会社デジタルガレージ 創業20周年記念プロジェクトチーム

新刊紹介

日本でインターネットが普及しはじめて約20年。
個人のホームページを日本で初めて公開した企業・デジタルガレージ。
同社は「オンラインCDショップ」や「コンビニ決済」など今でこそ当たり前となったサービスを次々と生み出し、日本のインターネットビジネスを切り拓いてきた先駆者である。本書は日本のインターネットビジネスの始まりと20年後の未来を多くの著名人とともに予想した、インターネットビジネスに携わるビジネスマン必見の一冊となっている。
創業20周年を記念して制作された書籍・『ファーストペンギンの会社』の出版を記念して、日本のインターネットビジネスのファーストペンギンたる著者に本書の魅力と出版の経緯について伺った。


まずは、『ファーストペンギンの会社』の出版のきっかけを教えてください。

株式会社デジタルガレージ創業20周年記念プロジェクトチーム(以下、プロジェクトチーム) 1994年に、日本で初めて個人用のホームページ『富ヶ谷』を開設しました。それから20年。デジタルガレージは代々木八幡駅前の車庫から始まり、今や連結子会社を加えて500人以上、傘下のカカクコムを入れたグループ全体で1000人以上の社員を抱える企業体へと成長。これほどの成長を果たすことができたのも、デジタルガレージを支えた2人の創業者の存在があったからこそだと思っています。20年というこの節目に、2人がこれまで見てきた日本のインターネットビジネス、そして20年後の未来についてまとめたいと考え、この書籍を出版することとなりました。

インターネットビジネスにおけるファーストペンギンという言葉を使われていますが、これにはどのような意味が込められているのでしょうか。

プロジェクトチーム 南極の氷の上で暮らすペンギンたちは、冷たい海の中に泳ぐ魚やイカを取りに行こうと崖の上に立ちます。そして一度躊します。生きていくためにはそこに飛び込まなければいけない。しかし海の中は、シャチやアザラシなど多くの待ち天敵たちが待ち構える危険な場所――。その逡巡がペンギンたちの足を留めるのです。
しばらくすると群れの中から一羽のペンギンが海に飛び込みます。すると我に返ったようにペンギンたちは次々と海に飛び込んでいくのです。危険と隣り合わせにありながら、先頭に立って突き進む先駆者――そのファーストペンギンのおかげで、ペンギンたちは海の幸を得、子孫を繁栄させていくことができるのです。私たちは創業以来、この精神を重んじ事業に取り組んできました。

その「ファーストペンギン・スピリット」はどのような形で結実してきたと考えられますか。

プロジェクトチーム 我々デジタルガレージは、日本におけるインターネットビジネスのリーディングカンパニーであるということに人一倍の自負をもっています。今でこそ当たり前のようになっているホームページやインターネットカフェ、ロボット型検索サービス、オンラインCDショップ、コンビニ決済。これらはすべてデジタルガレージが生みだしたものです。もちろん、これらのすべてが成功したというわけではありませんが、自分たちが、日本でまだ誰も挑戦したことのない事業を次々に立ち上げてきた。この想いこそが、「ファーストペンギン・スピリット」なのです。

その「ファーストペンギン・スピリット」を生みだしたのは創業者の2人だと伺っています。

プロジェクトチーム  現在の代表取締役CEOの林郁とMITメディアラボ研究所の所長を務める伊藤穰一です。林は1983年、渋谷区富ヶ谷のビルのガレージでフロムガレージという会社を率いていました。大学生向けフリーペーパーの編集・発行などを行ない、出版の広告宣伝から若者向け広告プロモーションまで幅広く企画制作する企業として成長し、1993年には「フロムガレージグループ」という小さなビジネスコミュニティを形成するまでになりました。時を同じくして、もう一人の創業者であるジョーイこと伊藤穰一も富ヶ谷のマンションの一室でコンピューター・グラフィックス制作会社の経営などに携わっていました。その2人が出会ったのは1993年の春、サンフランシスコでした。当時から最先端のカウンターカルチャーに興味を強く抱いていた2人はすぐに打ち解け、サンフランシスコやシリコンバレーを回りながら、インターネットの可能性やその土台となったサブカルチャーについて語り合い、ともに会社を経営していくこととなったのです。

デジタルガレージを創業する決め手になった出来事は何だったのでしょう。

プロジェクトチーム インターネットとの出合いですね。当時のインターネットと言えば「WWW」ということすら一般には広まっていませんでした。しかし、アメリカの最先端のカウンターカルチャーに触れ合っている彼らにとっては強い興味の対象だった。そんな中、富ヶ谷のジョーイのマンションにインターネットの専用線がやってきたのです。当時は一部のエンジニアや研究者たちの興味の対象に過ぎなかったインターネットでしたが、ジョーイのもとには昼夜を問わず、彼の仲間たちが集まるようになりました。彼らは好奇心の赴くままに、アメリカの政府機関や大学の研究所などにアクセスし、さまざまな情報に触れていたといいます。
日本ではじめて個人のホームページを立ち上げたことで、ジョーイと林のもとには日本政府からも「ホームページを作りたいのだが、どうすればいいか」という依頼が舞い込むようになっていきました。

さまざまな著名人との対談も本書の魅力の一つとなっていますね。

プロジェクトチーム 音楽家の坂本龍一氏、ツイッタ―共同創業者のビズ・ストーン氏など各界の著名人の方々と、インターネットビジネスにおける20年後の未来について語らせていただきました。

最後に一言、メッセージをお願いいたします。

プロジェクトチーム インターネットビジネスに関わらず、どんなビジネスでも先を見通す力が必要です。そして、誰もやっていないからこそ挑戦する勇気がもっとも重要になります。ファーストペンギンになるということは、確かにリスクもあります。しかし、最初に飛び込むことで、その道の第一人者としての誇りや自信が身に付き、企業が繁栄の道を歩むことができるのだと思っています。

ありがとうございました。


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