インタビュー一覧

全92件中 1〜 30件を表示

著者インタビュー


『あなたのビジネスを変えるデスクトップ超整理術』

メディアドライブ株式会社 代表取締役社長 松村博 氏

新刊紹介

日本のビジネスパーソンはなぜ非効率なのか。ICTが発達し、今や多くの企業が文書のデータ化や情報管理を行なう時代。ビッグデータの活用やスマホでの社員間の情報共有は当たり前になっている。しかし、いくら膨大な情報をもっていても、正しく管理できていなければ、探す手間も利用することもすべてが非効率になってしまう。
1991年にMacintosh用では世界初となる日本語文書OCRソフトを開発。以来、高度な文字認識技術、音声・画像認識技術、AI技術などを多数開発・販売を行なうメディアドライブ株式会社。ビッグデータ時代で活かせる「デスクトップ超整理術」と本書の見どころについて、著者である松村博氏に伺った。


まずは、出版に至った経緯について教えてください。

松村博氏(以下、松村) 日本の労働生産性は非常に低いと言われており、2013年のある調査結果を見ると、日本人労働者1人当たりの労働生産性は764万円です。これはOECDに加盟している34カ国中では22番目の数字。日本を含むアメリカやイギリス、ドイツ、フランスなどの主要先進7カ国の間では20年連続で最下位という結果なのです。
ですが、労働生産性が低いにもかかわらず、日本のGDPは世界第3位です。いかに、日本の労働者の多くが長時間労働や残業、休日出勤を強いられているかおわかりになるでしょう。オフィスのICT化によって、仕事の効率は上がり、生産性が向上され、オフィスの非効率は解消されると考えられていました。しかし、実際のところはどうでしょうか。「業務は増える一方では?」と感じたことはありませんか。
そこで今回、ICTを活用し、いかにして業務を効率化できるのか、その具体的な方法を紹介しようと、本書の執筆を決意したのです。

ICT化によって日本のオフィスワーカーにはどのような影響があると考えられていたのでしょうか?

松村 電子メールやスマートフォン、タブレット端末などの普及によって、昔に比べ、いつでもどこでも仕事ができるようになり、決裁者や上司と連絡を取る手段・機会も圧倒的に増えました。データでのやりとりによって書類の決裁が、はるかにスムーズになったのではないでしょうか。これらがプラスに働き、業務効率は大きく上がると考えられていました。
しかし実際には、社内にデータ管理の決められたルールがないことや1日に交わされるやり取りによって、情報を管理しきれなくなっていることが生産性を低下させる要因になっているのです。

情報管理の仕方がわからないという状態なのでしょうか。

松村 私は情報管理に必要なことは「5S活動」だと考えています。私はメディアドライブを創業する以前、メーカーに勤めており、工場へと足を運ぶ機会がありましたが、そこでは「5S活動」、つまり、「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の5つを徹底して守っていました。これは従業員の安全を守る上でも、商品の品質を保つ上でも重要なことです。こうした絶え間ない改善の仕組みが必要なのではないかと思います。でなければオフィスの効率、生産性は下がる一方です。しかし問題は効率だけではないのです。

その問題とは?

松村 (1)スペースの有効活用、(2)情報セキュリティ、(3)内部統制。オフィスにはこれら3つの問題が潜んでいるのです。本書ではこれらの問題点について詳しく解説しますが、例えばスペースの問題で言うと、多くの企業の場合、キャビネットなどで大量の書類を管理しているかと思います。しかし、その書類を置いておくだけの場所が、果たして企業の業績に繋がるでしょうか。これはそのまま情報セキュリティの問題にも結び付きます。紙の書類は、新しいものならばともかく、古い書類は、なくなってしまっても気が付かないのではないでしょうか。これでは情報を守ることはできません。

なるほど。では3つの問題点はどのように解決できるのでしょうか?

松村 大切なことは、整理・整頓とデジタル化です。書類の整理ができなければ効率は悪くなりますし、書類を置くスペース、情報セキュリティの面でも問題が発生します。しかし、書類をデジタル化して保存することで、書類を置く物理的なスペースが減りますし、書類が書き換えられれば「証拠」も残ります。そこで活用していただきたいのがPDFです。

PDFは多くの企業が利用している保存形式かと思います。

松村 紙の書類を別媒体に複写すること自体は昔から行なわれてきたことです。1980年代から2000年代にかけては、光ファイリングシステムというペーパーレスを目的とした専用装置が用いられていました。しかしパソコンの普及と性能の向上によって、次第に利用されなくなりました。
現在では、HDDやCD-ROM、SDカードなどが主流ではないでしょうか。
中でも私は、紙の文書をデジタル化して保管する際には、PDF化するのが最適だと考えています。アドビシステムズによって開発されたこのフォーマットは電子文書の国際標準となっていますし、わが国の推奨フォーマットの1つでもあるからです。
PDFの詳細な機能の説明は本書に譲りますが、これを最大限活用することが効率化に大きく繋がると考えています。

PDFの活用方法について少しお話を伺えますか?

松村 PDFを最大限に活用するための環境が必要になります。それは複合機対応のファイリングシステムを利用することです。今やどの企業にも便利な機能をもつ複合機が導入されていますが、取り扱いが不自由であったり、手間がかかるのでは意味がありません。そこで複合機メーカー各社は、複合機を取り扱うためのソフトウェアも提供してきました。これを「複合機対応ファイリングシステム」と呼びます。
その複合機対応ファイリングシステムをメディアドライブでも提供しており、今回の書籍では弊社の「DocDesk」を例にファイリングシステムとPDFの活用方法を解説しています。
実際に「DocDesk」をお使いいただいているユーザー様の事例を、使用する場面ごとに紹介していますので、どのようなメリットがあるのか、おわかりいただけるかと思います。

最後に一言、メッセージをお願いいたします。

松村 私が文字認識や音声認識に取り組むようになってから35年以上が経とうとしています。ICTにおけるテクノロジーの進歩は目覚しいものがあり、テクノロジーは格段に進化を遂げました。30年前はおろか10年前でさえも考えられなかった便利な時代になりました。それなのに、日本のオフィスワーカーの生産性が向上したという話が耳に入ってきません。「弊社の商品は解決に貢献できないだろうか」。こうした問いについて、考えに考え抜いた結果生まれたのが本書です。
本書が、オフィスワークの生産性を向上させたいという方々の手元へ届き、お役に立てるのであれば、これ以上の幸せはありません。

ありがとうございました。

松村博(まつむら・ひろし)

メディアドライブ株式会社 代表取締役社長 1971年、東京三洋電機(後に三洋電機)に入社。オーディオ商品(カセットデッキ、レコードプレーヤ、音場測定機など)の開発、パターン認識(音声認識・合成、文字認識)関連技術の研究開発、および商品化に携わる。
1985年に業界初の卓上型手書き漢字OCR、1987年に業界初の卓上型マルチフォント印刷漢字OCRを商品化。
三洋電機を退社後、1990年6月株式会社メディアドライブ研究所を創業。その後、メディアドライブ株式会社に社名変更し、現在に至る。
「限りなく人間に近い知的ソフトウェアの創造」を目指し、業界初の文書OCRソフト、手書き帳票OCRソフトを商品化し、ソフトOCR市場を創出。さらに、名刺OCRソフト、ファイリングソフト、音声・画像認識/検索ソフト、スマートフォンのOCR関連アプリなど、パターン認識関連ソフトウェアの分野で業界をリードしてきた。


この内容で送信します。よろしいですか?