インタビュー一覧

著者インタビュー


『金融には、もっとできることがある。』

渡辺賢一氏

2013年7月1日。
第二次安倍晋三内閣の発足から半年以上が経過し、黒田東彦日銀総裁による「異次元の金融緩和」(量的・質的金融緩和)で円相場1ドル100円台目前まで迫っていたこの日、東京・大手町に新しい「日の丸」投資銀行が誕生した。
その名は、「新生プリンシパルインベストメンツ(PI)グループ」。
ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーといった外資系の投資銀行とも、日本のメガバンクや大手証券会社などが提供してきた投資銀行業務ともまったく異なる、独自のサービスを提供する投資銀行。
日本の金融業界に新たな旋風を巻き起こす新生PIグループの戦いがこの一冊に。


まずは、『金融には、もっとできることがある。』の出版のきっかけを教えてください。

渡辺賢一(以下、渡辺) はい。本書で取り上げるのは、従来の金融機関とは違う革新的な法人向け金融サービスを提供している「新生PIグループ」です。グループ設立は2013年7月と比較的新しいですが、設立前の新生銀行の一部門であった期間を合わせると、その歴史は既に十数年に及びます。その間、投融資を実行してきた会社の数は6500件以上、投融資額は実に9200億円。なぜ、これほどまで規模の大きな、しかも革新的な金融サービスを提供しているグループがこれまでほとんど目立たなかったのか?そのことに興味を感じ、グループの全体像やサービスの中身、特徴などについて明らかにしたいと思ったのが、本書を書くことになったきっかけです。

一般的な投資銀行や投資ファンドとの違いは何でしょうか?

渡辺 投資銀行と聞くと大企業を顧客としてM&A(企業の合併・買収)やIPO(株式新規公開)、増資などにかかわる業務を提供しているイメージを思い浮かべるかもしれないですが、新生PIグループが主な〝顧客〞としているのは、中堅・中小企業、そしてベンチャー企業などです。しかも、〝顧客〞の多くは、事業再生や事業承継などの課題を抱えている会社、あるいは、低クレジットであるがゆえに銀行から借り入れを受けるのが難しい会社、ヒト・モノ・カネ等の経営資源が不足しており、事業の創生や成長への支援を求めているベンチャー企業など。つまり、金融サービスを受けたくても受けられないような〝顧客〞に、卓越したアイデアと豊富な経験に基づいて投融資を実行できるのが、新生PIグループの大きな強みなのです。

「金融には、もっとできることがある。」というスローガンが印象的です。

渡辺 この言葉に込められているのは、従来の金融機関が向き合うことのなかった顧客にもしっかりと向き合い、解決が困難な課題にも果敢に挑んでいこうとする強い意志です。例えば事業承継。高齢化の進展とともに、日本の中堅・中小企業オーナーもその多くがリタイアの時期に差し掛かり、後継者や譲渡先探しが大きな課題となっています。メガバンクの多くは、取引規模が小さい中堅・中小企業のそうした悩みには、あくまで取引銀行の立場での対応にとどまります。しかし、新生PIグループは、中堅・中小企業を主要ターゲットの一部としており、顧客の資金需要に対しても、グループ力を結集して、エクイティからデットまで柔軟に対応することができます。しかも同グループには、過去10年以上にわたる債権投資において、数多くの中堅・中小企業の経営支援や事業再生を行なってきた実績があるのです。

そんな新生PIグループの社員たちは、どのような人々でしたか。

渡辺 取材を進めていくうちに、その革新性を支えているのは、「人」なのだと感じました。グループを代表する人物の経営哲学や、中堅・中小企業、ベンチャー企業などの〝顧客〞と真摯に向き合い、さまざまな課題を解決してきた経験豊富な社員たち。執筆の際は、彼らの想いやエピソードをできるだけ忠実に伝えられるよう意識しました。

最後に一言、メッセージをお願いします。

渡辺 新生PIグループは、さまざまな課題に直面する日本の中堅・中小企業を救い、次の日本経済の発展を担う新興企業の成長を支える存在です。今後も投資銀行としての知恵とノウハウを存分に発揮し、常に「金融には、もっとできることがある。」という姿勢を忘れず、日本の金融業界に一石を投じるような存在でいてほしいと思います。

ありがとうございました。

渡辺賢一(わたなべ・けんいち)

1984年、駒澤大学文学部卒業、編集プロダクションにて書籍・雑誌・カタログ等の編集・執筆に従事。96年より、香港の日本語新聞『香港ポスト』の記者として取材・執筆、97年より00年まで同紙編集長を務める。その後、時事通信社香港支局において3年間現地支局員として香港・中国の政治・経済ニュースを取材・執筆した後、05年よりフリーランスライターとして独立、現在に至る。
『大事なお金は香港で活かせ』(同友館・2002年、改訂版2005年)、『これから上がる!中国株厳選68銘柄』(双葉社・2004年)、『FX外国為替保証金取引 超入門』(技術評論社・2005年)など著書多数。


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