インタビュー一覧

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著者インタビュー


『なぜ、ユニフォームは、働く人を美しく魅せるのか?』

長尾孝彦 著

ユニフォームはいかにして働く人を美しく魅せるのか?そして働く人はいかにしてユニフォームによって磨かれていくのか?国内大手のユニフォームメーカー、住商モンブラン社の社長が、製造工程からサービス現場で発揮されるユニフォームのポテンシャルを余すところなく語りつくした書籍『なぜ、ユニフォームは、働く人を美しく魅せるのか?』が発売された。
著者である長尾孝彦氏は住友商事に入社以来、35年間にわたって繊維一筋に歩み続け、同社社長に就任した業界のプロフェッショナル。出版の経緯や本書の見どころについて、お話を伺った。


――まずは出版の経緯について教えてください。

長尾孝彦氏(以下、長尾) 現在、日本では官民を含めたおよそ90%の組織団体がユニフォームを制定しており、公的なサービス業はもとより、さまざまな職業に携わる人たちがユニフォームを着用して業務を行なっています。
海外と比べても、日本はユニフォーム大国と言っていいほどの高い需要があり、見方によっては、日本社会はユニフォームの上に成り立っていると言っても言い過ぎではありません。
これほど大きな市場であるにもかかわらず、一般の人にはあまり興味をもたれることがありません。また、業界でユニフォームの販売に携わっている人ですら、ユニフォームの特性や魅力にまだ気付いていない点があるのではないかと思い、今回の出版に踏み切りました。

――ユニフォームの役割を教えてください。

長尾 今も昔も、『ユニフォーム』という単語から白衣を連想される方が多いのではないでしょうか。そしてそれが、職業の象徴のようになっているのが看護師です。また、シェフのトレードマークとしてコック帽があります。このように、ユニフォームは職業を象徴する役割を担っているのです。
私はユニフォームの第一義的な役割は、視認性だと考えています。スタッフとお客様、あるいはスポーツチームの敵と味方を区別することが、ユニフォームに期待されていた役割であり、実際、その機能は十分に果たされていると言ってよいでしょう。
しかし、近年ユニフォームにはこれ以上の役割が求められています。採用活動やCIの確立といった経営課題に対しても、ユニフォームによってその活路を見出そうする動きが広がっているのです。「ユニフォームの変更によって求人への応募数が増えた」、「スタッフのモチベーションが向上した」、あるいは「接客中の振る舞いが変わった」、という声を数多くいただいでています。今やユニフォームは視認性という本来の目的を超えて、組織そのものを変革し、そこで働くスタッフたちを内面から磨き上げていくという新たなミッションを背負っていると言えるのではないでしょうか。

――ユニフォームの魅力について教えてください。

長尾 数十年間同じユニフォームが着用され続け、お客さまとともに歴史を刻んでいくことが大きな魅力だと考えています。
例えば、会社であれば、今年の新入社員、来年の新入社員、そしてその次の新人、と何世代にもわたって、まったく同じ色、同じ素材のユニフォームを着ていくことになります。これは一般のアパレルではあり得ないことです。
一般のアパレルは、そのときそのときの流行に敏感なものを作り、売り出します。それを「器用さ」と呼ぶのなら、ユニフォームは流行に左右されず、同じものを作り続ける「不器用さ」が特長といえるでしょう。そしてその「不器用さ」こそがユニフォームのもつ魅力となるのです。
当社では、50年前に発売したユニフォームが今も売れ続けています。なぜなら全国のどこかに、そのユニフォームを必要とするお客さまがいらっしゃるからです。これは非常にありがたいことだと、いつも思っています。

――最後に一言、メッセージをお願いいたします。

長尾 商品を通して感動を届ける存在でありたい。それが私たち住商モンブランの原点でした。
ユニフォームはますます多様化し、エンドユーザーはCI戦略やイメージアップのために、ユニフォームを活用するようになりました。それは、デザインへの差別化が求められるようになった、ということです。また、ユニフォームに機能性が求められるようになったことで、高機能素材と呼ばれる新しい素材も次々と開発され、進化し続けています。
これから新たに創出される需要を的確につかみ、いつの時代にも安全と快適さとデザイン性を兼ね備えたユニフォームで感動を届けたいと思います。成長を諦めたら、退化するしかありません。ユニフォーム業界の最高峰をめざして、挑戦し続けて参ります。

ありがとうございました。

長尾孝彦(ながお・たかひこ)

大阪府出身。1980年に神戸大学経済学部卒業後、住友商事に入社。サミット・ウール・スピナーズ(NZ)社長、住友商事インテリア産業資材部長スミテックス・インターナショナル社長を歴任し、2010年には住友商事大阪繊維事業部長と住商モンブラン取締役を兼任。15年1月、住商モンブラン社長に就任、現在に至る。


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