インタビュー一覧

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著者インタビュー


『2代目社長のための、成長率150%を可能にする会社経営』

小田原洋一 著

鹿児島県の従業員1名の小さな印刷工場がネット印刷事業へ参入し、サービスの充実による優位性の確立。地道な社員教育によって売上68.5億円(2017年10月期)を達成し、ネット印刷業界第3位のポジションを獲得した。2018年10月、JASDAQへの上場を果たすため、会社の成長をリードしてきたのは2代目社長の小田原洋一氏だ。社長就任からこれまでの社員との苦闘、顧客本位の知恵を絞った独自サービスの誕生など成長を支えた、3つの鉄則についてお話しを伺った。


――まず、本書出版の目的を教えてください。

小田原氏(以下、小田原)経営者の悩みは、永遠に尽きることがありません。毎日が戦いであり、勝ち続けなければ生き残ることはできず、立ち止まれば次の瞬間には足元の地面が崩れ始めます。
本書は、そうした悩み多き経営者の方々に向けて私の思いを綴ったものです。
特に、私自身と同じように創業者から事業を受け継いだ2代目経営者の皆様。また、こちらは必ずしも2代目に限りませんが、会社が第二創業期に差し掛かり、今後の成長戦略にお悩みの経営者の皆様。
そうした方々に対して、ビジネスにおける何かしらのヒント、もしくはちょっとした気付きのきっかけにでもなればという思いで本書を出版いたしました。

――2代目を受け継がれてから20年。これまでを振り返って率直な感想はいかがですか。

小田原 私たちのような2代目経営者はその立場も難しく、多くの悩みを抱えています。創業者と同じことをしていてもいけないし、大きく変えすぎてもいけない。企業の2代目は創業者よりも思い切った決断ができないとか、機会を逃して先細りすると、とかく言われがちです。
 かくいう私も2代目経営者となり、第二創業期を迎えた時代は改革に次ぐ改革を行なってまいりました。優秀なスタッフに恵まれ、お客様に恵まれ、鹿児島の片田舎の「家業」から「企業」へと成長できました。
 そして、皆様にご尽力いただいたおかげで、2018年10月に、JASDAQへの上場を果たしました。

――第二創業期を乗り切るための「3つの鉄則」についてお聞かせください。

小田原 1つめは「新分野への進出」です。当社を例に挙げるならば、「インターネットビジネス」への参入です。最初は「これが少しでも売り上げの足しになれば」という思いだけでした。しかし、今では「売り上げの主柱」になっています。
創業者が挑戦しなかった新規ビジネスを探してみる。これは2代目経営者が第二創業期にまず注目すべき点といえるでしょう。
2つめは「社員教育」です。教育は、一朝一夕に結果の出るものではありません。ただやみくもに拡大路線をとっても組織は成長できません。大切なのは組織にとって最適な成長戦略です。そして、その組織を構成しているのは一人ひとりの人材です。つまり、人材の成長に沿った成長戦略を描くことができて、初めて利益はついてくるのです。
「重要なのは人の力」。会社の体質や理念、その時の状況、社員一人ひとりの能力や性格に合った教育をしていく。地道な社員教育こそが、成長には欠かせないことを確信しました。
そして3つめは「独自性の追究」です。正確には「他社のまねをしない」ということです。自社の企業体質やお客様のニーズに合わせ、「求められるもの、価値あるもの」を提供し続ける。自社の独自性を発見し、伸ばしていく努力が成長率をアップしてくると私は思います。

――最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

小田原 社長業に「近道」はありません。お客様と、従業員たちと共に一歩一歩、歩み続ける。その気持ちが、企業を成長させてくれるのです。 
私のこれまでの経験が、私と同じく2代目会社経営者である皆様のお役に立つことを心より願っています。


小田原洋一(おだわら・よういち)

1965(昭和40)年鹿児島県生まれ。工業高校卒業後、鹿児島市内の製版会社に就職。その後父の経営する小田原印刷に戻る。製版、印刷、製本、営業、経営管理とすべての部署を経験後、2004(平成16)年に代表取締役社長に就任。2008(平成20)年に、プリントネット株式会社へ社名変更。2018(平成30)年10月、 JASDAQ上場。
いち早く、インターネットを活用した「ネット印刷」に着目。スピードと品質重視の対応で、顧客を獲得。常に10年先を読み、ネット印刷業界のリーディングカンパニーたるべく、日々邁進している。