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著者インタビュー


『女性に優しい会社 大光電機―――~50歳以上の男性にも少しだけ優しい会社~』

大光電機株式会社 代表取締役社長 前芝辰二氏

女性の社会進出が叫ばれて久しい。
アベノミクス3本目の矢である成長戦略の中核としても「女性の活躍」が取り上げられている。
一方で、実際に女性の活用が進んでいるかといえば、順風満帆とは言えない。「女性の活用」と「業績の拡大」との間に因果関係を見出せない経営者が大半を占めるのが現状だ。
女性の能力を正しく引き出す人事制度とは何か。本書の見どころと出版の経緯について、著者である大光電機株式会社・代表取締役社長の前芝辰二氏に話を伺った。


――まずは、出版に至った経緯について教えてください。

大光電機は、2018年に創業70周年を迎える照明器具メーカーです。私が社長に就任してから約20年、「女性に優しい会社」づくりに力を入れてきました。
一方、女性の社会進出が進む中、人材活用に四苦八苦している企業経営者が多いのが実情です。弊社の例が少しでも力になればと思い、本書を出版しました。

――「女性に優しい会社」を実現するための具体的な取り組みについて教えてください。

例えば、大光電機では毎年10人から15人ほどの女性が育児休暇に入りますが、育児休暇中は、正社員もパートタイマーも一律で月額5万円を支給しています。
育児休暇の期間は1年半を設けており、お子さんの保育園が見つからない場合は、最長で2年にまで伸ばし、柔軟に対応しています。
現在、大光電機は従業員数792名。その内、約40%にあたる314名の女性が勤務しています。また、女性従業員の子育て後の復帰率は100%。女性管理職も部長職を筆頭に7名、リーダーを含めると20名にまで増えました。

――女性社員の配偶者が転勤となった際、転勤先に新しい営業所を設けたことがあると伺いました。

以前、弊社女性社員のご主人が松山へ転勤することが決まり、その女性社員は退職を考えていたそうです。当時、弊社に松山営業所はなかったのですが、そんなことで優秀な人材を手放すのは会社にとってマイナスです。新たに松山に事務所を借りて、ミニ営業所をつくりました。今もその女性社員は、松山営業所で頑張ってくれています。

――「女性に優しい会社」づくりと会社の業績とをともに追求することは可能でしょうか。

むしろ、両者には正の相関があると考えています。
実際、大光電機は過去5年で売上1.4倍、経常利益3倍の伸びを見せていますし、ここ十数年、黒字で堅実経営を行なってきました。
女性の能力を正しく引き出すことができれば、会社にとって必ずプラスとなるはずです。

――最後に一言、メッセージをお願いいたします。

お客様の信頼が得るためには、レベルの高いサービスや業務対応を目指すのは当然です。弊社もそれに向かって努力をしています。
これを実現しようと思うと、まず、大切にしなくてはならないのが社員です。社員のモチベーションが低いと、そのような水準を目指すことは夢のまた夢になります。すべての社員に満足を与えることは難しいかも知れませんが、そこに向かって努力をするのは経営者の責任です。
まだ発展途上ですが、弊社は女性のみならず60歳超の人たちも頑張れる会社、若い社員がスキルアップできる会社にすべく、社員のいろいろなニーズに対応してきました。苦心しながら前進している企業も多いと思いますが、本書がそういった方々の一助になれば幸いです。

ありがとうございました。

著者:前芝辰二(まえしば・しんじ)

1965年大光電機入社、商品部長・営業企画室長を経て1997年代表取締役社長に就任。趣味:史跡探訪。